お金

会社を退職する前に保険加入を検討しよう

 退職するというのは誰もが心配になることです。転職するのか、独立するのかその後の人生において分岐的になることは間違いないでしょう。
 今の会社を退職する前に、そんな心配を少しでも減らしたいと思いませんか?退職する目に現在の加入している保険の見直しも含めて、必要最低限の保険を加入することをおススメします。転職するにしても、独立するにしても様々なリスクがつきまとうでしょう。そんなリスクや、心の心配を少しでも減らせるのが保険なのです。
 今回は、その保険の必要性について述べていきます!

保険は必要なのか?

 よく『保険は入る必要がない』とか、『加入するなら投資に回した方がいい』等の意見があるのを耳にします。それらも一つの意見としては間違っていないと思います。しかし、厳密に言うと『加入する時期の貯蓄や年収、家族構成等によって必要かどうか変わる』が正解だと思います。日本のサラリーマンの平均年収は400万円程度と言われていますが、平均レベルの所得の場合、生命保険は加入時期、保険期間にもよりますが、加入した方がよいというのが私の意見です。

加入した方がよい理由

 加入した方がよい理由を私の実体験を踏まえながら説明します。
私の現在の状況は貯蓄700万円、30歳サラリーマン年収450万円、妻28歳契約社員年収250万円、子供1歳の3人家族で、賃貸(7.4万円〈駐車場代込み〉)です。
 保険加入の動機は、『家族が遺された場合』をリアルに想定しました。ここが極めて重要です。私は保険に加入する前に『もし妻と子供だけになったら、どうなってしまうんだろう。今の貯蓄では子供が成人になるまでは底を尽きてしまうし、妻も契約社員でいつ契約を打ち切られるか分からない』と非常に不安になりました。大半の方は遺された家族のその後は心配になりますよね。
ですからこの不安を少しでも和らげるものは何かと考えました。それは『お金』でした。
まとめると
現在の一家の収入や貯蓄額の把握⇒自分が死んだ場合の家族の将来を考える⇒お金が必要
という流れです。

 このように保険というのは、加入時期や家族構成、資産状況等により保険金額や必要保障額も変動していきます。何年後にはいくらのお金が必要になるのかが、分かっていないと加入できません。保険の必要性が分かった所で、次は保険の種類を見ていきたいと思います。

保険の種類

掛け捨て保険

  • 定期保険
  • 収入保障保険
  • 所得補償保険
  • 医療保険
  • がん保険

貯蓄系保険

  • 死亡保険
  • 養老保険
  • こども保険
  • 年金保険
  • 変額年金保険

があります。ここでは主に若い世代の方を対象とした“掛け捨て系保険”の定期保険と収入保障保険についてを記載していきます。

保険の必要保障金額

 簡単に言うと、主たる稼ぎ頭が亡くなった場合残された家族はいくらお金が必要なの?ということです。
 なぜ必要保障金額の算出が必要かというと、当然保障金額の大きい方が亡くなった死亡保険金も多いので、残された家族は助かりますよね。しかし、その分毎月支払う保険料が増えてしまう為、月々の家計を圧迫してしまうことになるのです。また保険期間中に、被保険者(保険の対象の人)が亡くならずに、健康である場合は、毎月の掛け金はどぶに捨てたことになってしまいます。
 ですから、主たる稼ぎ頭が亡くなった場合の、『最低限これくらいは必要』という金額を算出して、月々の支払保険料を極力少なくしてあげることが重要なのです。


 では次に子供の養育費はどれくらいかかるのでしょうか。


概算で、
未就園児4年間で337万円
保育所・幼稚園児2年間で243万円
小学生6年間で692万円
中学生3年間466万円
これらの合計は約1740万円程かかると言われています。(子供の為の貯蓄含む)


(出典:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査 内閣府)

 高校に進学すると更に金額が増えます。


高校の学費:年間で公立45万円、私立104万円
程かかります。
つまり3年間ですと
公立135万円
私立312万円
程度概算でかかります。
更に部活動を加えればもっとかかるケースが多いです。
高校の学費は公立高校か私立高校に進学するかで、大きく変わってくるようです。


出典:平成28年度子どもの学習費調査 文部科学省)

次に大学費用ですが


国立242万円、私立文系389万円、私立理系530万円
程度かかると言われております。
更に下宿費用が掛かれば+300万円~350万円程度は見ておくとよいでしょう。


出典:平成28年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金、国立大学等の授業料その他の費用に関する省令 文部科学省)

費用を合計すると
選択していく進路にもよりますが、概算で
2400万円~3000万円必要となる計算になります。
これは子供一人にかかる費用ですから、単純な計算ですが、子供が2人になれば4800万円~6000万円かかる計算になります。

子供が一人だとしても3000万円程度は資金として必要となりますので、万が一私が死んだ後、遺された家族はお金がないと非常に苦労することになります。場合によっては子供の大学進学を諦めさせなければなりません。

私の場合妻と相談を重ね、『自分たちがどれだけ質素な生活をすることになっても、子供にできる限りの選択肢を与えていきたい』という思いは一致していました。
ですから、子供にかかる費用分は、私が万が一死んだら遺せる保険金額にしようと考えたのです。

保険の必要保障額を検討するにあたって

 私は子供にかかる費用ベースで保険を検討しましたが、もっと厳密に言えば、将来生まれてくるかもしれない2人目の子供や、妻の老後、毎月の収支等から綿密に計算し逆算していかないといけません。
 私は銀行員時代にファイナンシャルプランナー業務を行っていましたので、自分である程度検討することができましたが、多くの方の場合インターネットの情報からだけでは、うまく自分の家庭状況に照らし合わせることができなかったり、どの情報を拾えばよいか分からないと思います。
 そんな時は一度プロのファイナンシャルプランナーに相談してみるのもいいでしょう。
5年程度しかかじっていない、私で良ければ相談にのります。しかし皆様の大切な将来のことですから、相談料等が発生してもファイナンシャルプランナーを生業にしているようなプロの方の意見を聞いてみると良いと思います。ご自身の家族構成や収入等をすべてヒアリングし、適切な形で保険を勧めてくれます
 長い目で見れば、保険料が安く、保険金額の高い適切な保険商品に加入できれば、元は取れます。
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保険の選定理由

 紹介する保険ですが、選定理由は以下の通りです。

  • 保険料が安い
  • 保険会社の安全性
  • 特約の有無

一つずつ見ていきます。

保険料が安い

 同じ保険金額なら、支払う保険料は安い方がいいです。保険会社も乱立しており、価格競争が激しい業界です。もちろん安いだけではダメですが、できるかぎり支払保険料を安く抑えることを意識する必要があります。
 また車や家等と違い、営業マンに価格交渉をしても、保険料は下がりません。会社ごとに決められた保険料は変更できないのです。
 以上の観点より、ネット専用保険や、ネットから申し込みできる保険をおススメします。営業マンが多い保険会社は、営業マンの人件費や、広告費用も保険料に織り込まれており、保険料が割高になる傾向にあります。それに比べネットで加入できる保険は、人件費や広告費用も少なく、保険料の安さを実現しています。

保険会社の安全性

 保険料の安い保険に加入しても、いざ支払いする場合に保険会社に支払い能力がなければ意味がありません。保険会社の安全性を見る指標の一つとして、ソルベンシーマージン比率という指標があります。

ソルベンシー・マージン比率とは、通常予測できないリスクが発生した場合に、保険会社が支払い能力があるかどうかを判断する指標です。ソルベンシー・マージン比率は数値が高いほど安全性が高く、200%以上が健全性の目安となります。ソルベンシー・マージン比率が200%を下回ると、経営の健全性を回復させるために、金融庁から早期是正措置が発動されます。

ソルベンシーマージン比率の計算方式は割愛させていただきますが、一つの指標として確認してみると良いでしょう。

 注意点としては、ソルベンシーマージン比率は指標の1つだということです。高いからといって必ず倒産しないとは限りません。『ソルベンシーマージン比率200%以上=安心』とは違いますの注意してください。
 その他の指標としては、保険会社の決算報告書や、外部格付け機関より付与されている格付けも参考にしてみると良いと思います。

特約の有無

 特約とは、契約の保障内容をさらに充実させるためや、保険料払込方法など主契約と異なる特別な約束をする目的で主契約に付加する契約を指します。一般に単独での加入は不可能とされており、特約のみの解約はできるが、主契約を解約して特約だけを残すことはできません。
 様々な特約が存在しますが、私がおすすめするのは『保険料免除特約』です。
保険料免除特約とは、
3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)により所定の状態になった時、所定の身体障害の状態になった時、または所定の要介護状態になった場合に、以後の保険料のお払い込みを免除するというものです。(※各保険会社の規約による為、必ず規約を読んで確認してください)
 保険料は+数十円~数百円/月かかりますが、3大疾病は現代医療においては不治の病ではなくなってきました。しかしながら、再発率はまだまだ高い傾向にある為、保険料の払い込みが免除されることはその後の資金を考えれば非常に助かります。
 最後に特約は保険会社により異なる為、加入を検討する保険について十分に確認する必要がありますが、あまり特約をつけすぎるのはおすすめしません。不要な特約をたくさん付けて、保険料が高くなってしまっては、家計を圧迫することにも繋がりかねないからです。

 以上が私が加入した保険の選定理由です。最後に加入した保険を記載いたします。

私が加入した保険

 以上の観点より私が加入した保険をご紹介いたします。

  • 定期保険:オリックス生命 ネット専用定期保険 Bridge(ブリッジ)
  • 収入保障保険:家族をささえる保険Keep[キープ]
  • こども保険:ソニー生命 学資保険

最後に~保険加入の際の注意点~

 最後になりますが、保険に加入する際の注意点を記載いたします。

自分自身で保険内容をしっかり把握する

 当たり前のことではあるのですが、ご自身で加入する保険については、十分に理解をすることが必要です。保険関係の資料は難しい言葉や、文章が多く並び理解するのが難しいのは事実ですが、営業マンやネットの情報任せで、情報を鵜呑みにするのは危険です。自分自身で保険内容を十分理解・納得した上で加入するようにしてください。

保険に頼りすぎない

 『保険に加入しているからお金のことは大丈夫』と安心しすぎることは禁物です。基本的に将来に必要な資金は、投資や貯蓄で貯めることが重要です。
保険は万が一の時のものです。つまり死ななければ保険金は貰えないため、ただお金はどぶに捨てる行為となります。基本的には家族と健康で生きていくことが前提ですので、保険料は最小限に抑え、ご自身で将来必要となる資金を作っていくことを忘れないでください。

保険加入不要論を信じすぎない

 世の中には、『保険は加入不要』と言う人もいます。実際定期保険や収入保障保険等は被保険者が死ななければ、捨て金になるのは事実です。しかし、自分がもし今家族を残して死んだ場合、遺された家族はどうしていけばいいのでしょうか。今の貯金で子供に十分な教育を受けさせることができるでしょうか。遺された家族が余裕を持って生活してけるでしょうか。私は現時点ではNOです。今から貯蓄や投資で資産作りは行っていますが、まだ今死んでも遺された家族を満足させられるだけの資産はありません。

 今心配なら、今はじっと我慢してできるだけ安い保険料で加入することをおススメします。それで家族が安心を得ながら、次の戦略に備えることができるからです。お金がもったいから、保険は一切入らないというのは少し行き過ぎた考えではないかと私は思います。
 当然ライフステージの変化で、保険の必要金額の見直しは必要です。特に若ければ若いほど、資産が少ない為、少し外食や無駄遣いを減らせば、保険料と投資するお金は捻出できるのではないでしょうか。一度立ち止まって保険の加入を検討してみると良いと思います。
生命保険の相談、見直し【保険マンモス】

以上今回は現在勤めの会社を辞める前に、加入すべき保険をご紹介いたしました。これを機に家族で話し合い、万が一(一番悪い状況)になった時のことを考えたうえで、検討してみて下さいね。ではまた次回をお楽しみに。